【AWS Summit Japan 2025】自立型開発エージェント「Remote SWE」を体験してみた

AWS Summit Japan 2025 とは？

AWS Summit Japan 2025とは、アマゾン ウェブ サービス（AWS）が主催する日本最大級のクラウドコンピューティングイベントです。2025年6月25(水)と26日(木)の2日間、千葉県の幕張メッセで開催され、オンラインでのライブ配信も行われます。

このイベントは、AWSに関する最新技術やベストプラクティスの共有、情報交換を目的としており、クラウドを活用したイノベーションに興味のある全ての人を対象としています。

遊び心溢れるテックの祭典「AWS Builders’ Fair」

AWS Expo会場を進むと、左手に「AWS Builders’ Fair」と呼ばれるエリアが出てきます。このエリアはAWS のエンジニアが創り上げたイノベーティブな作品を体験できます。

1日目と2日目でそれぞれ異なる展示が発表される斬新なスタイルで、2日目は自立型エージェントに関する展示が３つ出ていました。本記事では、中でも人が集まっていた「自立型開発エージェント Remote SWE」ブースの体験内容と印象をレポートします！

Remote SWE とは？

Remote SWE とは、AWS が提供するリモート型・非同期のOSS開発エージェントだそうです。簡単に言うと、SlackやGitHubと連携し、まるで同僚エンジニアのように協働できる開発用 AI エージェントです。特徴は以下の通りです。

• 各エージェントが専用のリモート開発環境を持つ
  ローカル環境を汚さず、個別の EC2インスタンス上で安全に動作。
  
• 非同期コミュニケーションで効率的な開発支援
  必要な時だけ動くサーバーレス構成。例えばSlackの場合、スレッド単位でインスタンスが起動・自動停止が可能。
  
• API連携による柔軟性
  Bedrockの各種基盤モデルを活用し、外部システムともスムーズに統合可能。

デモを体験してみた

ブースでは、専用端末を使ってRemote SWEを試せるデモ環境が用意されていました。まずはこのスティックから、アレクサに「アレクサ、テトリスを作って」と語りかけてみます。

するとどうでしょう、一瞬で3Dのテトリスが構築されました！

この他にも、「思い付きで機能追加を行う」「見つけたバグを修正する」「AWS環境のログを調査する」「リポジトリ内容を要約する」など様々な使い方ができるようです。

堅牢でスケーラブルなクラウド実行環境でエージェントをいくつでも並列実行可能、さらにはスマホでも音声でも好きなように指示ができるため、使い勝手が良さそうです。

構成図

特に驚いたポイント

• ローカル環境に一切干渉しない安心感
  各エージェントは自分専用のリモート環境で動くため、ローカル環境に一切干渉しません。既に動いているシステムでも利用しやすいですね。
  
• 並列起動の柔軟性
  Amazon EC2 や Bedrock のクォータ範囲内で、複数エージェントを同時に起動可能。大規模プロジェクトでも活用できそうです。
  
• 長時間の自走力
  エージェントは TODO リストをもとに長時間の作業を自律的に進めてくれます。割り込みや会話の中断も柔軟に対応。
  
• コスト意識された設計
  サーバーレス構成のため、使わない間はコストがほぼゼロ。企業利用でも安心できるポイントです。

利用方法

このエージェントはGitHubに公開されているため、AWSアカウントにすぐデプロイし、利用開始できるようです。（GitHubはこちら）

まとめ

Remote SWE は、ただのチャットボットではなく、実際の開発業務を補佐し、エンジニアの負担を減らす実用的なパートナー だと感じました。

Remote SWEは単なる開発支援ツールを超えた、まさに未来のエンジニアのパートナーのようでした。瞬時にコードを書いたりバグを修正する開発力に加え、ローカル環境を汚さず、コストを抑えたサーバーレス構成でサクサク動く。

この自立型エージェントは、システム開発のスピード感と構築のスマートさを両立させるものだと感じました。