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AWS運用業務を行う人必見!おすすめの認定資格や勉強法を解説

この記事は約14分で読めます。

AWS運用業務を行う際には、適切なスキルと知識が求められますが、その証明として有効なのが認定資格です。

この記事では、AWS運用エンジニアにおすすめの認定資格とその具体的な勉強法を詳しく解説します。AWS認定資格の受験方法についても解説しますので、資格取得を目指す人は、ぜひ参考にしてください。

AWSの認定資格とは? 

AWS認定資格は、Amazon Web Services(AWS)という世界最大規模のクラウドプラットフォーム上で、アプリケーションを開発したり運用したりするための知識やスキルを証明する民間資格です。AWSが実施する試験に合格することで、その資格を取得できます。

エンジニア業界で高く評価されているAWS認定資格

AWSはクラウドサービスの中で、世界1のシェアを誇るサービスであるため、その認定資格保有者はエンジニア業界で高く評価されています。

AWS認定資格を持つことで、クラウドの設計、実装、運用において専門的な知識を有していることが認識されます。また、資格取得のための学習を行う学習意欲が高いことも評価されているポイントです。

ただし、エンジニア業界は実績と経験が重視される世界であり、資格が全てではありません。資格取得後に、よく利用するサービスをハンズオンで実際に触ってみたり、実際の業務でAWSが触れる環境に身を置くことも重要です。

AWS認定資格取得後は3年毎に更新が必要

定期的な再認定プロセスにより、引き続き専門性を有していることを実証していただきたいという思いから、AWSの認定資格では有効期限を設けています。AWS認定資格の有効期限は、取得日から3年間です。3年後には資格が失効してしまうため、更新のためには再認定をもらう必要があります。

再認定の方法は以下の2種類です。

  • 最新バージョンの同資格に再度合格する
  • 上位資格に合格する

資格取得の2年後に通知が届き、再認定試験が受講可能となります。現在は、1つの資格に合格すると3年間有効な50%割引のバウチャーが発行されるため、再認定は取得した際の半分の金額で受講可能です。

AWS運用エンジニアが資格を取得するメリット

AWS運用において資格を取得することは、エンジニアとしてのスキルアップ、正しい知識の習得、給与アップといった多くのメリットをもたらします。ここでは、AWS運用エンジニアが資格を取得する具体的なメリットについて詳しく解説します。

自身のスキルアップになる

AWS認定資格を取得することで、自身のスキルアップを図ることができます。資格取得の過程で、AWSの多岐にわたるサービスや機能について体系的に学ぶことが求められます。

これにより、日々の業務で直面するさまざまな課題に対して、より高度なソリューションを提供できる能力が身につきます。また、資格を取得することで自己研鑽のモチベーションが高まり、継続的なスキル向上が可能です。

正しい知識が身につく

AWS認定資格の取得過程では、最新のクラウド技術やベストプラクティスに基づいた知識を身につけることができます。AWSは頻繁に新しいサービスや機能を追加するため、常に最新の情報をキャッチアップすることが重要です。

資格取得を通じて、これらの最新情報を正しく理解し、業務に適用することで、効率的にセキュリティの運用が可能となります。また、資格を持つことで、チーム内外から信頼されるエンジニアとして評価されるでしょう。

報酬アップに繋がる

AWS認定資格を取得することは、キャリアの向上に直結することが多いです。もっともわかりやすい例が資格手当です。AWS資格の難易度に応じて数千〜数万円の資格手当を出すIT企業も存在します。

AWS認定資格を所有していると転職市場でも高い評価を受けるため、報酬アップを期待することができます。世界的なシェアを誇るため、AWS人材を求めている企業も多いです。昇進や昇給の機会が増えるほか、新たな職務に挑戦する際にも有利に働きます。

AWS運用を行うエンジニアにおすすめの資格

AWS運用エンジニアにとって、適切な資格を取得することでスキルの証明やキャリアの向上が期待できます。特におすすめのAWS認定資格を4つご紹介します。

1.AWS Certified Cloud Practitioner(CLF)

AWSの基本概念やサービスを幅広く理解したい方におすすめ

2.AWS Certified SysOps Administrator(SysOps)

AWSインフラの設計、運用、管理に関する基礎的な知識が問われる資格

3.AWS Certified Solutions Architect(SAA)

AWSのサービスを総合的に理解するために、最初に目標とするべき資格

4.AWS Certified Security

セキュリティ対策強化や、セキュリティ監査に対応したい場合に役立つ資格

これらの資格を取得することで、AWS運用エンジニアとしての専門性を高め、キャリアの幅を広げることができます。

AWSの資格一覧

AWSの資格は、初級(Foundational)、中級(Associate)、上級(Professional)、専門(Specialty)といった複数のレベルに分かれています。ここでは、どのようなAWS認定資格があるのか、レベル別に紹介していきます。今後のスキルアップのための参考にしてください。

受験料金試験時間合格ライン問題数
Foundational15,000円(100ドル)90分700点65問
Associate20,000円(150ドル)130分720点65問
Professional40,000円(300ドル)180分750点75問
Specialty40,000円(300ドル)170分、180分750点65問
※2024年8月時点の情報です。

※全て1000点満点

Beta版受験料金試験時間問題数
AWS Certified AI Practitioner10,000円(75ドル)120分
85問
AWS Certified Machine Learning Engineer170分
※上記2つは、2024年8月13日にBata版が開始されています。

初級(Foundational)

初級(Foundational)資格は、クラウドの基本概念やAWSサービスの基礎知識を証明するためのエントリーレベルの資格です。

AWS Certified Cloud Practitioner(CLF)

CLFは、クラウドの基礎的な知識、AWSサービスの基礎的な知識、責任分界点の理解が求められる資格です。

「常に無料で提供されるサービスを選択肢の中から選択してください」のように、条件に合うサービスや機能を選ぶ問題がほとんどです。

ITやクラウドの経験が全くない人で、これからクラウドエンジニアを目指す人向けの資格と言えます。

AWS Certified AI Practitioner

さまざまな分野、業界でAI・機械学習が活用されていることを受け、AWSでは機械学習に関するサービスを提供しています。これらのサービスの基礎的な知識を認定する資格として2024年8月13日よりAI Practitioner資格が公開されています。

AWSの公式ページでは、以下のスキルが求められると記載されています。

  • AIモデルのトレーニングや微調整
  • AIやML(マシンラーニング)の基礎概念と基礎用語の知識
  • プロンプトの作成に関する知識

受験者のために、AIを活用したゲームベースの学習教材も用意されています。

中級(Associate)

中級(Associate)資格は、AWS上でのシステム設計、運用管理、開発に必要なスキルを証明する資格です。AWSでの実務経験があるエンジニア向けの資格とされています。

AWS Certified Solutions Architect(SAA)

SAA資格は、コスト面とパフォーマンス面、耐障害性において最適化されたシステムやアプリケーションの設計に重点を置いている資格です。コンピューティングサービス、ネットワーク、データベース、マネジメント、コスト関連サービスなど幅広いAWSサービスの知識が求められます。

AWSクラウドの経験が1年以上、もしくはオンプレミスでの経験が豊富なエンジニア向けの資格です。AWS運用業務で実績を積んだエンジニアは、次のキャリアに向けてSAA資格の取得を目指すと良いでしょう。

AWS Certified Developer(DVA)

DVA資格は、AWS上でのアプリケーション開発者が取得を目指す資格です。1年以上のアプリケーションの開発経験、保守の経験があるエンジニア向けの資格とされています。

AWSが提供するSDK(ソフトウェア開発キット)で利用可能なプログラミング言語の深い知識、CI/CD系のサービスの知識、開発に欠かせないトラブルシューティングを行う知識が求められます。

AWS Certified SysOps Administrator(SysOps) 

AWS運用担当者が取得すべき資格の1つがSysOpsの資格です。SysOpsとは、システムオペレーターの略です。システムオペレーターとは、その名の通りシステムの運用・管理を行う人を指します。

この資格では、AWSの各サービスのデプロイ、管理、運用のスキルが求められます。監視や障害からの復旧に関する項目の配点が最も高いですが、デプロイの自動化、システムの可用性、セキュリティやコンプライアンスなど、AWSの運用に必要な知識がまんべんなく問われます。 

AWS Certified Data Engineer

Data Engineerは、データ分析の経験があるエンジニア向けの資格です。SQL言語の理解も求められるため、取得難易度が高い資格です。

資格取得のためには、ストレージやデータベース、データ分析サービスの深い知識が求められます。また、データ解析の際に用いられるデータの抽出、変換、ロード(ETL)の知識も必要です。

AWS Certified Machine Learning Engineer 

Machine Learning Engineerは、AWS上での機械学習モデルの構築、トレーニング、デプロイメントに関するスキルを評価するAI Practitionerの上位資格です。AI Practitionerと同様に、2024年8月13日より公開されています。

機械学習の基本的な理論から、AWSの機械学習サービスの活用方法までを網羅し、実務での応用力を証明します。機械学習エンジニアにとって重要な資格です。

上級(Professional)

上級(Professional)資格は、AWS上で高度な設計や運用、DevOpsのスキルを持つエキスパートを対象とした資格です。深い知識と広範な経験が求められます。

AWS Certified Solutions Architect (SAP)

SAPは、AWS上で大規模かつ複雑なシステムの設計に関するスキルを評価する資格で、SAA資格の上級資格です。

SAAは、1つのシステムやアプリケーションについてコスト、パフォーマンスの最適化を行うスキルがあるかを認定する資格です。一方で、SAPは複数システムや大規模システムの統合管理をするスキルがあるか問われます。

SAAの知識に加えて、AWS OrganizationsやAWS Control Towerといった、複数アカウントを管理するためのサービスに関する知識の習得も必要です。

AWS Certified DevOps Engineer(DOP)

DOPは、DVA資格とSysOpsの上位資格です。AWS環境構築、運用、管理において2年以上の経験を持つDevOpsエンジニアを対象とした資格です。

インフラのコード化、CI/CDパイプラインの設計と管理、モニタリングおよびログ収集の実践など運用と開発の幅広く深い知識が求められます。

専門分野(Specialty)

Specialty資格は、特定の分野における高度な知識とスキルを評価するための資格です。取得することで特定の専門領域に特化したスキルの証明ができます。

AWS Certified Advanced Networking

Advanced Networkingは、ネットワーク構築やシステム設計と実装を5年以上行った実績あるエンジニア向けの資格です。

VPNや専用線接続の知識、WAFやDDoS対策、サブネットやCIDR表記などの専門的な知識やスキルが求められます。一般的なネットワーク知識が問われるのではなく、AWSのネットワーキングサービスに特化した内容となるため受験の際はしっかりとした対策が必要です。

AWS Certified Machine Learning

Machine Learning資格は、AWS上での機械学習ソリューションの設計、実装、および運用に関するスキルを評価する資格です。

この資格は、データの前処理、モデルのトレーニングと最適化、デプロイメント、そして継続的な管理するスキルが求められます。機械学習の理論的知識と実践的なスキルを持つことを証明し、AI/MLプロジェクトを成功に導くための専門性を示します。

AWS Certified Security

Security資格は、AWS上でのセキュリティの設計と管理に関する高度なスキルを評価する資格です。この資格は、データ保護、インフラのセキュリティ、アイデンティティとアクセス管理、モニタリングおよびインシデント対応などクラウドのセキュリティ全般の知識が求められます。

資格を取得することで、クラウド環境におけるセキュリティのベストプラクティスを理解し、実践する能力を証明し、企業の重要な資産を保護するための専門的な知識を持つことを証明できます。

その他AWS運用を行う上でおすすめの資格

AWS運用エンジニアにとって、AWS認定資格以外にも有用な資格があります。これらの資格は、クラウド環境における運用管理やセキュリティのスキルを補完し、総合的なITスキルを向上させます。

LPIC

LPICは、Linuxシステムの管理に関するスキルを証明する資格です。企業のアプリケーションやシステムは、LinuxOS上で動作していることが多いです。

AWS環境でもLinuxを利用する機会が多いため、LPICを取得することで、サーバー運用管理のスキルがあることを証明できます。

CCNP・CCNA

CCNAは、Cisco社が運営するネットワークエンジニアの基礎知識を証明する資格です。LAN、WAN、セキュリティなどの基本的なネットワーク概念や、Ciscoルーターやスイッチの設定・運用に関する知識が問われます。そして、CCNPはCCNAの上位資格です。

AWS環境では、ネットワークの設計と管理が重要なため、これらの資格を取得することで、ネットワーク構築やトラブルシューティングの能力を高めることができます。特に、VPC(Virtual Private Cloud)やハイブリッドクラウド環境の設定に活かすことができるため有用な資格です。

情報技術者試験

情報技術者試験は、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が実施する、ITに関する知識やスキルを評価する国家試験です。ITエンジニアとして働く上で、その能力を客観的に証明できる資格として、広く知られています。

ITエンジニアの基礎的な知識を問う試験で、コンピュータの仕組み、ネットワーク、データベース、ソフトウェア開発など、幅広い分野から出題されます。

AWS運用に必要な知識が網羅されているため、これからAWS運用のエンジニアを目指す人におすすめの資格の一つです。

ITIL認定資格

ITILは、ITサービス管理に関するベストプラクティスや成功事例をまとめたフレームワークです。ITILの認定資格を取得することで、ITサービスの計画、設計、移行、運用、継続的な改善など、ITサービス管理の全ライフサイクルに関する知識とスキルを習得できます。

ITILでは、サービスの可用性、パフォーマンス、キャパシティ管理などを重視します。AWSの運用においても、これらの要素は非常に重要であり、ITILの知識はサービスの安定稼働に貢献するためおすすめの資格とされています。

AWS認定資格の受験方法

AWS認定試験は、以下の2種類の方法で受験可能です。

  • ピアソンVUEの管理するテストセンターでの試験
  • オンラインでの監督付きの試験

どちらの方法でも顔写真付きの身分証が必要となるため、受験前に準備をしておきましょう。また、オンラインでの受験の場合は、カンニング等を防止するため、閉じられた一人になれる部屋が必要といった制限もあるため、注意事項を確認して申込みをしましょう。

AWS認定資格の試験を受けるためには、以下の手順に従って申し込みを行います。

以下リンクから、「試験のスケジュールを立てる」を選択し、AWS Builderのページを開きます。AWS Builder IDでログインし、受験したい認定試験を選択します。

AWS認定試験の申込みはこちらから

言語選択、受験日時の選択を行い、支払いまで完了すると予約完了です。

支払いが完了すると、試験の確認メールが届きます。試験当日には、必要な身分証明書と確認メールを持参し、準備を万全にして、AWS認定資格の取得に挑戦しましょう。

まとめ

今回は、AWSの資格を解説し、その中でもAWS運用担当者におすすめの資格を紹介しました。IT未経験や資格を受験したことがない人は、CLFの取得を目指し、次にSysOpsの資格取得を目指すとよいでしょう。

資格を取得することで、業務に活かすことができるだけでなく、キャリアアップや給与アップも狙えるため、積極的に学習していきましょう。

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