【AWS re:Invent 2024】KEY002 | CEO Keynote with Matt Garman(講演レポート)
AWS re:Invent とは?
re:Inventとは、Amazon Web Services(以下、AWS)が主催するAWSに関する技術的なセッションや、展示ブース、試験準備のためのブートキャンプ、ゲーム化された演習などを通じて、参加者が主体的に学習できるAWS最大のイベントです。
2024年は12月2日から6日までの5日間開催されており、日本をはじめ世界中から多くの人が参加しています。
セッション情報
セッション名 | KEY002 | CEO Keynote with Matt Garman(KEY002 | マット・ガーマンによる CEO 基調講演) |
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セッション概要 | AWS CEO の Matt Garman 氏と一緒に、世界をリードするクラウドのあらゆる側面で AWS がどのように革新を起こしているかについてお聞きください。彼は、基礎となる構成要素を改革し、まったく新しいエクスペリエンスを開発する方法について説明し、より良い未来を築くために必要なものをお客様とパートナーに提供することの重要性を説きます。 (※公式サイトより翻訳) |
登壇者 | Matthew Garman Lori Beer Jennifer Tejada Andy Jassy Benoit Dupin |
基調講演内容
昨日の基調講演に引き続き新情報の発表が数多くされましたので、いくつかピックアップしてご紹介。
やはり生成AIのアップデートが目を引く形でした。
まずはインスタンスについて、機械学習に最適化されたAWS Trainium2を16個積んだTrn2インスタンスが正式リリースとなりました。
そして今回新発表のAmazon EC2 Trn2 UltraServerです。4台のTrn2インスタンスがNeuronLinkによって接続され、さらなる広帯域、低レイテンシーを実現可能に。20.8 FPB petaflopaのTrn2が4台で83.2 FPB petaflops。
機械学習の為のチップTrainiumシリーズの最新版、Trainium3についても来年リリースとの発表がありました。
Amazon S3は数十億、数兆のオブジェクトを含む個別のバケットを作成できる大規模ストレージサービス。大規模な分、特定のオブジェクトを確認するのが難しかったという背景があります。S3 Metadataでは、S3オブジェクトの追加、変更があった際に自動的に更新しIcebergに保存する事で、問題解決の助けになるとの事でした。S3 TableについてはIcebergとの親和性が高く、3倍の速さで10倍の処理が可能に。
続いては生成AI関連で、Amazon Bedrockの新モデル、Novaシリーズの発表になります。その他のBedrockの主要モデルに比べ75%以上もコスト効率が良く、非常に高速なモデルになります。
Novaシリーズにはそれぞれ「Micro」「Lite」「Pro」「Premier」があります。「Premier」のみ2025年のリリースという形でした。
Novaシリーズにはコンテンツ生成として、「Canvas」「Reel」があり、そちらを紹介しています。
「Canvas」は画像、「Reel」は動画に得意領域があります。
またNovaシリーズの今後として「Speech-to-Speech」「Any-to-Any」を発表。2025にはなりますが、「Speech-to-Speech」では自然言語の音声認識によって対話が可能になり、「Any-to-Any」では画像、テキスト、オーディオ、動画を入力、出力双方で処理可能になります。
豆知識・雑学
最近はどこへ行っても話題にあがる生成AIですが、そんな生成AIが狂牛病にかかるというのはご存知でしょうか。狂牛病とは牛に牛から作った肉骨粉を与えた事で牛の頭に異常が起きるという、過去に流行した病気です。生成AIは牛どころか生物でもありませんが、アメリカのライス大学の研究で、生成AIが生成した画像を生成AIが学習する事を繰り返すことで生成画像の質が下がってしまう場合があるとし、狂牛病になぞらえて説明しています。
世間にAIが広がれば広がるほど生成の質が落ちる可能性があるというのは面白いですよね。
まとめ
今回の基調講演ではストレージやセキュリティなどについても言及があったものの、やはり生成AI関連のアップデートが主軸だったと思います。
今回参加メンバーの中で唯一テック系でない私ですが、楽しく聞ける内容になっていたかなと思いますので、気になる方は是非YouTubeで見てみてください!
それではまた明日以降の投稿をお楽しみに!